産経新聞の「4月総選挙説」

産経の4月総選挙説

今日の産経ニュースで、自民党内に来月の解散・総選挙を望む声があることが報じられました。

私は、7月の都議選までに小池氏側に何か大きな逆風が吹かない限り、都議選の前に解散されることはないと見込んでいました。
ですからこの報道は以外でしたが、産経新聞は、与党内の声も取材したうえで、今月の衆議院解散の可能性を打ち出しています。




産経ニュース「4・23総選挙はあるか? 森友問題で“主戦論”、公明&小池百合子知事連携で二階俊博氏激怒も…政府・自民に月内解散論」

「森友学園」(大阪市)問題で国会が揺れる中、政府・与党内で早期解散論がなおくすぶっている。平成29年度予算成立直後に衆院を解散すれば、4月11日公示、4月23日投開票の日程で衆院選を実施でき、大型連休前に新政権を発足できるからだ。そこで政権基盤を強化すれば、緊迫する北朝鮮情勢などに腰を据えて対応できるが、自民、公明両党で3分の2超ある現有議席を減らすリスクもある。安倍晋三首相はどう最終判断するのか-。

森友学園問題が長期化する中、政府・自民党内の意見は割れている。「4月総選挙」の火付け役だった二階俊博幹事長は内閣支持率が下落傾向にあることを踏まえ、「少し情勢を見極めた方がよい」と周囲に語るなど慎重姿勢に転じた。

だが、野党の攻勢を受け、逆に主戦論を唱える議員も少なくない。このままジリジリと追い込まれれば、7月2日投開票の東京都議選で惨敗しかねず、夏以降の解散展望が開けなくなるからだ。衆院選挙区画定審議会が5月27日までに勧告する区割り変更案で、100選挙区前後が見直され、調整に難航が予想されることも動きを後押しする。

都議選に関し、公明党が小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」との選挙協力に動き出したことも早期解散論を勢いづかせた。寝耳に水だった二階氏は激怒し、国政での自公選挙協力見直しを周囲に示唆した。公明党と小池氏の連携を封じる意味でも、自民党内で早期解散を求める声が強まる可能性がある。

http://www.sankei.com/politics/news/170320/plt1703200013-n1.html

ただし、私は、この記事にあるように、森友学園問題が政局に影響することについては疑義があります。

現在までの森友学園問題の報道を見る限りは、安倍首相やその周辺の政治家の決定的な関与は認められません。

たしかにこの問題は報道が過熱していますが、衆議院の解散にまで至って然るべき事案ではないと思います。




今年2017年の衆院解散を検討する

7月の都議選と小池陣営

安倍首相が解散を決するかどうかにおいて、その判断の大部分は、今年7月に行われる東京都議会議員選挙における結果の見込みによるでしょう。

都議選で勝てそうなら解散は都議選の後でいいし、もし都議選に負けそうなら解散は早い方がよい、となります。

もし自民党の都議選における旗色が悪いとすれば、国会の議席を少しでも多く維持するために、都議選より早い時期の衆議院選挙が考えられます。

今、安倍自民党が解散を急ぐとすれば、国政における小池都知事側の陣営の準備が整う前に選挙に臨むためだろうと思います。

都議選まで衆議院を解散せず、もし都議選に敗北したとすれば、安倍執行部の責任が問われるでしょうし、自民政権の信任を問う形で衆院選が行われることも考えられます。

都議選について考えると、都議選で敗北した場合のリスクを考えれば、都議選前に総選挙に臨むシナリオはあり得ると思います。

都知事選や千代田区長選では自民党は大敗しましたが、現在の5割を超える高い内閣支持率を背景にすれば、国政での勝算は大いにあると私は見込んでいます。

豊洲問題と小池都知事

現在の豊洲市場問題を見ていると、遅々として態度を決することができない小池都知事に対し、都民の失望感が生まれる可能性もあるのではないでしょうか。

豊洲問題を明らかにしたことで一気に求心力を得た小池都知事でしたが、その豊洲問題の対処によって支持を失う可能性もあると私は思います。

このまま小池都知事の支持が高い状態が続くとすれば、政府としては都議選より早い衆院選が求められるでしょうが、都知事の高い支持が続かないことも十分にあり得ると思います。

私は都議選まで小池ブームが持続するようには感じません。

すると、小池陣営を気にして衆院解散を急ぐこともないのかなと思っています。




都議会における自公分裂と東京の小選挙区

今年衆議院が解散された場合に私にとって大きな関心があるのは、東京都の小選挙区の結果です。

都議会ではすでに自民党と公明党が分裂しており、今年の都議選では、公明党は小池氏の地域政党「都民ファーストの会」と選挙協力すると発表されています。

(参考)朝日新聞「公明と小池新党、都議選協力で大筋合意 相互推薦の方向」(2017年03月14日 、4面)

前回(2014年)の衆院選では、東京都の小選挙区25のうち、22選挙区で自民党が勝利しました。

非自民で勝利したのは、長妻昭氏(民主党(当時)、東京7区)、太田昭宏氏(公明党、東京12区)、柿沢未途氏(維新の党(当時)、東京15区)の3人、自民が候補を立てていない東京12区を除けば、自民党候補に勝利したのはわずか2人です。

都議会で自公が決裂したなか、国政における自公の協力体制は維持されるのでしょうか。

また、東京には、小池氏の都知事転身で空いた東京10区で勝利した若狭勝氏がいます。

都議会自民党が困難を迎えるなか、衆議院が解散された場合の東京の小選挙区の結果はどうなるでしょうか。




おわりに

「4月総選挙」説について、都議選前に衆議院の解散というのは、都議選で敗れるリスクを重く見積もればあり得ることと思います。

しかし、小池知事が今の高い支持を維持できるとも限らないので、逆に時期を遅くした方がいいという見立てもできます。

森友学園問題に解散時期が影響される必要はないと思いますし、今の小池人気の「サステナビリティ」を考慮しても、私には総選挙を急ぐ意味は見出せません

解散時期の可能性についていろいろと論じましたが、結局のところ、衆議院の解散は首相の専権事項ですし、私としては衆院解散は所与のものとして捉えるのが一番だと思っています。

今回に関しては、衆議院の解散の判断がいつに増して困難であり、首相の難しい胸中を察します。

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