日本における二大政党制の可能性

先日書いた論考

なぜ日本に二大政党制が根付かないのか
ポイントは政党の「政権担当能力」 私は、日本国民が支持・投票する政党を決する際に、最も重視するのは、政党が政権担当...

の続きとなる内容を書きます。

以前の記事が、日本の二大政党制が根付かない理由の考察でしたが、今回の記事では、今後日本に二大政党制が成立するとすれば、どのような形があり得るかという考察を行います。

保守-リベラル二大政党の可能性

既存政党を中心とするリベラル勢力の結集

第一に、保守とリベラルという異なるイデオロギーに基づく二大政党制の可能性について。

まず、自民党-民進党の二大政党制の場合。

私には民進党の立ち位置がよくわかりませんが、リベラル色を鮮明にしてイデオロギーで自民党と差別化していくとしても、二大政党の一角を担うのは、過去の民主党政権の失敗からイメージを回復できておらず、難しそうです。

社会民主主義を掲げる社民党は、党の存亡の危機に瀕しており、リベラル勢力結集の旗頭にはなりえないでしょう。

既存のリベラル政党が求心力を発揮してのリベラル勢力の結集はきわめて難しいでしょう。脱原発などを論点に戦ってきた、剛腕・小沢一郎氏の自由党を中心に、というのがまだあり得る選択肢だと思います。

新たなリベラル勢力の結集

私が考える、一時的なブームを生むだけでなく、さらに安定的な一大勢力になり得るリベラル勢力の結集のあり方は、沖縄を中心に結集する形です。

リベラル勢力が保守勢力に並ぶ勢力を得るとすれば、総選挙や県知事選挙ではっきりした民意を示している沖縄を中心にするのが一番妥当だと思います。

この場合、反米を基軸にした、リベラル色をより鮮明にしたものになるでしょう。

反基地運動を行う人々と、脱原発デモを行う人々には親和性があると思われます。

憲法9条や米軍基地をめぐる安全保障の観点で国論を割って存在感を示せるかが鍵になります。

特定の地域を中心とした結集は、日本第二の都市・大阪を中心に、熱狂的な支持を得た橋下徹氏の維新の会ですら、自民党を崩す勢力にはなりませんでしたが、沖縄の場合は、イデオロギーでの差別化がなされるので、大阪以外では最も可能性があるでしょう。

沖縄を中心とし、反米を基軸にしたリベラル勢力の結集というのが、今後日本で生じうるリベラル勢力の一大勢力化の可能性だと考えています。




保守二大政党の可能性

自民党の分裂

次に、保守と保守による、保守二大政党の可能性について。

これは、かつて小沢さんが自民党を割って党を離れ、その後7党1会派の細川連立政権を導いたように、自民党内部の闘争の結果としての保守勢力の分裂から生じる保守二大政党です。

同じ保守政党ですから、主義・主張で差別化されにくいため、確かな政権担当能力がなくてはなりません。

しかしながら、細川政権は、反自民の政治闘争の末に生まれ、半ば強引に勢力をまとめ上げたため、安定した政権を築くことができず短命に終わりました。

細川政権は政権担当能力が乏しかったといえますが、本来、自民党から別れ出た保守勢力は、一時的なブームで支持を得て候補の擁立が追い付かない場合に比べ、これまで自民党で育ってきた人材がいるため、人材の面で政権担当能力を有します。

小沢さんが「壊し屋」でなければ、そして1993年の当時ほど少数に勢力が分化しなければ、自民党を弱体化させながら力のある党勢を築く、自民党の分裂が、日本における二大政党制定着の一番確実なあり方でしょう。

小池新党

このように考えてくると、小池百合子都知事が小池新党を組織した場合、日本における二大政党制実現の端緒となる可能性があります。

小池新党に、党内で力を蓄えている石破さんなどが加わってくれば、自民党と対立をなす保守系の一大勢力となるかもしれません。

都議会における自公分裂と、公明党と小池派の接近を見ると、小池新党が国政での自公の連立も崩し、公明党を補完する展望もあります。

自民党が分裂し、そこに既存の勢力が補完されて形成される保守二大政党が一番リアリティを持っていると思います。

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